水準点?

 甲州街道(国道20号)を歩いていると、いたるところに水準点がある。そこで各所の水準点をおさらいしてみた。

水準点の基本形態のイメージ

水準点地上イメージ

水準点地下イメージ


 その前に、そもそも”水準点”というのは何なんだろう? 測量学の本には、「主な道に沿って約2kmごとに設置してあり、もっともその辺りの高さを正確に求めてある点のこと」のようである。ということは、日本の国土の標高を決める上でとっても大切なものということになる。どうりであちこちに「水準点を大切にしましょう」なんて書いてあるわけだ。

 基本的な形は、四角の土台に四角の柱が建っていて、その周りを4つの石で取り囲むようになっているらしい。そのほとんどが地中に埋め込まれており、見えるのは先っちょのごく一部だけである。

 そんなに大切な水準点なのにやけにみじめに見えるものがある。測量の目的が果たせれば良いのだろうが、周りの石が、4つちゃんとあるものは良いが、多かったり少なかったり、もしかして地中の土台だけがむきみになっているんじゃないかと思えるものもある。いろいろなタイプのものがあるのだろうか?もうちょっと何とかならないものだろうかと心配になってしまう。「大切にしよう」という気もなくなってしまいそうだ。それでも大切な水準点なのだから皆で大切にしましょう!

竜王:見かけたものの中で
一番立派

鶴瀬:周りの石が3つ?

大月三嶋神社内:
これも水準点?

四方津:一応基本形態を
している

藤野:周りの石が8つ

松留:マンホール型

鳥沢:民家の中
 竜王のものは4つの保護石が周りのコンクリートの角の位置にあるが、鶴瀬のものは3つの保護石が回りのコンクリートの辺に位置している。四方津(の近く)のものは竜王と同じ形だが、雑草まみれ。藤野のものは周りの石が8つあるレア。マンション敷地内にある。
 大月三嶋神社のものは水準点の中心も保護石もなく、地中の土台だけのように見えるが、水準点の上に四角のコンクリートを乗せ保護しているのだろうか?境内に「水準点」の標が立っているが、これとは別に100mほど東に標のない水準点がある。民家の脇にあり、標もないのでわかりずらい上に紛らわしい。上の写真にマウスを乗せれば、確認できる。
 松留のものは一見マンホールに見える。この中に基本形が保護されているのだろうか?国土地理院の地形図にも掲載してある位置なので、大月三嶋神社のものと違いこの位置に何かあるはずだが、基本形のものは一見見当たらない。鳥沢のものは、完全に民家の敷地、塀の裏に隠れており、標だけが塀から顔を出している。

 水準点が2Kmごとに設置してるのなら、甲州街道歩きで全ての水準点を探しながら歩くというのも面白いかもしれない。53里11丁=212Km121mに106個の水準点を楽しめるはずだ。実際に何基設置されているかわからないが、地形図によれば郡内の国道20号約40kmほどには、30基の水準点が設置されている。上のようにわかりやすいもののあれば、地形図の位置にはそれらしいものがないものもある。

HOMEへ